[音频] 三、次の文章を聞いて、括弧のところを埋めなさい。 (2 点* 10 個= 20 点 ) (1) 〔「いえ」制度〕―ー日本の家族を理解するためには、まず「いえ」について知ることが必要である。「いえ」と書き、「家」としないのは、 1 と区別するためである。 「いえ」とほとんど同じ意味に使われる 2 は「うち」である。「うちの父」、「うちの親戚」、「うちの土地」等というときの「うち」である。ここには、単位となっているものが 3 ではなく集団であるという特徴がある。「うちの父」は「私の父」ではなく、「うち」という集団において父の地位にある人を指しているのである。 4 の親戚関係は 5 に個人と個人の関係であって、「彼は私の親族であるが、私の妻にとっては親族ではない」と説明されるものであるが、「うちの親族」にはそういう個人ごとの要素はない。私の属する「うち」と相手の「うち」とが、集団と集団の関係として親戚なのである。 (2) 「なぜ『小麦粉』のことを『メリケン粉』というの」と子供に質問されたことがある。「それはアメリカから来た 6 、つまり『アメリケン粉』ということよ」と答えながら、死後になりつつあること言葉の 7 に思いを寄せてみる。 日本人の生活が著しく西欧化した文明開化の時代、そのかなりの部分がアメリカ化であった。このメリケン粉も食生活が影響を受けた 1 例だろう。 8 、電話、市電、自動車、百貨店、ビール、缶詰、蓄音機、 9 、昭和初期の銀座を肩で風を切って歩いたと言われるモガやモボもアメリカのフラッパーに倣った言われている。和魂洋才論、外発的模倣論、あるいは西欧化と 10 などさまざまな議論の的になりながらも、アメリカ的生活様式が日本人の憧れの対象として、戦争をはさみながらも現在に至るまで、通奏低音のように流れているのではないだろうか。